審査なしで利用できるカーリースはある？

審査なしのカーリースは基本ないが、審査が緩め、条件付はある

はじめに、このコラムのタイトル「審査なしで利用できるカーリースはある？」への回答から。カーリースと審査の関係をわかりやすく解説します。

■審査なしのカーリースは基本ない

結論から申し上げますと、審査のないカーリースは基本的にありません。カーリース利用に申し込むときは、カーリース会社もしくは提携している信販会社の審査を受ける必要があります。

ちなみに、信販会社とは、割賦販売法に基づき、信用販売を行なっている会社のこと。わかりやすくいえば、クレジット支払い、ショッピングローンをはじめとする各種ローンなどに関する業務を行っている業者を指します。

カーリース会社は高額な車両を購入、お客様にその車両を貸与し、月額で車両代金を回収するため、大きなリスクを負います。よって審査を事前に実施し判断します。

信販会社の国内大手は、ジャックス、オリエントコーポレーション、セディナなどです。これらの信販会社から、「支払いの能力や信用力がある」と認められることでカーリースを利用できます。

■一部、信販会社の審査なしをうたうカーリース会社もある

ただし、「審査なし」をうたうカーリース会社も存在します。とはいえ、こういった業者も実際には「審査なし」ではなく、「独自審査（自社基準の審査）」を行っています。つまり、信販会社の審査基準よりもハードルが低い、独自審査のカーリース会社が一部存在するということです。

独自審査のカーリース会社の基準は、各社で違います。なかには、過去に「自己破産や債務整理したことがある人でも可能」とアピールしているカーリース会社もあります。

注意点としては、独自審査のカーリース会社は、中小企業が多い傾向があります。そのため、安心感重視で「大手のカーリース会社と契約したい」という人には不向きといえるでしょう。

また、独自審査のカーリース会社はハードルが低い分、何らかの制約が課せられる可能性もあります。一例では、「選べる車種がその会社の在庫車に限定される」「価値の低い中古車を提供される」などです。

もし、独自審査のカーリース会社を利用するなら、「なぜ審査が通りやすいのか」 をしっかり考えて契約することをおすすめします。

■複数の信販会社で審査するカーリースもある

また、一度の申込みで複数の信販会社に審査依頼するカーリース会社もあり、審査可決率が高い可能性があります。なぜなら、信販会社の審査基準は各社で違うため、複数の信販会社で審査するほうが、審査可決率が高いと考えられるからです。

審査なしのカーリースが存在しない理由と主な基準

次に、カーリースの審査に申し込む前に知っておきたい基本を学びましょう。

■審査なしのカーリースが存在しない理由

「信販会社の審査なし」のカーリース会社が存在しない理由は、一般的なカーリースは年単位の長期契約になること、また車自体が高額な商品であることから、リース料を滞りなく支払っていく支払い能力が求められるためです。

■カーリースの主な審査基準

カーリース申込み時の審査基準は信販会社各社で違いますが、一般的に「主な審査基準」といわれているものは次のとおりです。

・審査基準1.定期収入（年収）

正社員などの定期収入がある人は、カーリースの審査で有利と考えられます。 もちろん、定期収入があるうえに、年収が高い人は信用力がアップします。それだけ審査に通りやすいといえるでしょう。

だからといって、収入が不安定なアルバイトやパートの方だと、審査が通らない訳ではありません。後ほどご紹介する個人の信用情報などと合わせて総合的に判断されます。

・審査基準2.職業や勤務年数

定期収入にプラスして、職業や勤務年数もカーリース申し込み時の審査に影響する可能性があります。職業でいうと、公務員や上場企業に勤務するなど、安定収入がある方は信販会社の審査で有利と考えられます。

勤務年数でいえば、一般的に「3年以上」なら審査に有利に働くといわれます。逆に、正社員でも1カ月前に転職したばかりなど、入社して間もない人は、カーリースの審査で不利になる可能性があります。

・審査基準3.個人の信用情報

信用情報とは、クレジットやローンの契約に関する過去の取引情報のこと。この取引情報を収集・記録しているのが信用情報機関（CICやJICCなど）です。カーリース会社と提携している信販会社は、信用情報機関から申込者の個人情報を入手し、審査に役立てます。

なお、提供される項目は次のとおりです。

• 契約内容
• 契約年月日
• 契約金額
• 請求額・入金額
• 借入残高
• 返済・入金の状況など

参照：割賦販売法・貸金業法指定信用情報機関（CIC） 「情報開示とは」

注意したいのは、信用情報機関はあくまでも「その人の信用情報を提供するだけの役割」ということです。「カーリースの審査に通るか否か」については、あくまでも信販会社が判断します。

カーリースの審査に通るためのコツ

この記事の冒頭でお話ししたように、カーリースには審査があります。つまり、カーリースを利用するためには審査に通るコツを知っておくことが大切といえます。

■支払い忘れをなくす

クレジットやローンの支払い忘れがあると、「個人の信用情報」に記録され、 カーリースの審査で不利になってしまいます。とくに避けたいのは、手持ちのお金があるのに支払いを忘れていて信用情報に「返済遅れ ※」が記録されてしまうケースです。
※ 実際には「返済状況・異動」として記録される。

ちなみに、数千円などの少額の支払い遅れでも、信用情報機関に記録されてしまうので注意しましょう。たとえば、携帯料金を支払い忘れていただけで記録されてしまうことがあります。

カーリースの申し込みに限らず、信用情報の内容は、私たちが生活をしていくうえで大事なものです。 支払い忘れをしないよう、返済する内容・返済日・返済金額などをメモしておいて、こまめにチェックするなどの工夫をしましょう。

■申込時に正確な情報を提供する

これはカーリースの審査申込時の基本中の基本ですが、正確な情報を提供することもポイントです。生年月日や住所などはもちろん、職業、年収、勤務年数なども同様です。内容が誤っていることが発覚した場合、信用を失ってしまい審査で不利になる可能性があるため注意しましょう。

■高級車を選ばない

カーリースの審査では、「年収に見合った、カーリース料金になっているか（＝返済負担率が適正か）」もチェックされます。年収に対してリース金額が高すぎると、審査で不利になる可能性があるので注意しましょう。

もし、下記の心配を抱えているなら、返済負担率などを考慮して、高いリース車を選ばないのが無難かもしれません。

• 年収が低いので審査に通る自信がない
• 借入総額が多いので審査に不利かもしれない

カーリースの審査に落ちたときの対策

過去にカーリースの審査に落ちたことのある人、または、審査に落ちたときの対策を事前に知っておきたい人は、こちらの情報もご参照ください。

■カーリースの審査に落ちたときの考え方

カーリースの審査に落ちたときは、次の4つの選択肢が考えられます。

1. 1. リースではなく現金購入をする
2. 2. レンタカーやカーシェアを利用する
3. 3. 独自審査の業者を利用する
4. 4. カーリースの審査に再チャレンジする

なお、それぞれの選択の注意点は次の内容です。これを踏まえて、ご自身に合った選択をとりましょう。

選択肢	注意点
1.リースではなく現金購入をする	税金支払いや車検の手間がかかる
2.レンタカーやカーシェアを利用する	使う度に手間がかかる
3.独自審査の業者を利用する	車種が限定される
4.カーリースの審査に再チャレンジする	また落ちてしまうリスクがある

上記のうち、「4.カーリースの審査に再チャレンジする」を選んだ場合、次の4つの対策が考えられます。

■対策1.連帯保証人を立てる

近親のご家族に定期収入のある方がいれば、連帯保証人を立てることでカーリースの審査に通る可能性もあります。なお、連帯保証人は契約する人と同等の返済責任のある立場になります。

■対策2.頭金を支払う

カーリースの契約時に頭金を支払うことで、借入れ総額が減るため、審査に通りやすくなる可能性もあります。ご参考までに、コスモMyカーリースの場合、頭金別のご契約割合は次のとおりです。頭金なしが基本のサービスですが、「頭金10～50万円」を選んだ方も1割以上います。

頭金の額	全体に占める割合
0円	78％
10万円	5％
30万円	4％
50万円	4％
その他	9％

調査対象：公式サイトより申込み、インターネット窓口で契約した方（申込期間：2018年4月1日～2019年3月31日）

■対策3.別のカーリース会社で申し込む

同じ「信販会社の審査あり」でも、カーリース会社によって審査基準は違います。そのため、別のカーリース会社で申し込むことで、 審査を突破できる可能性もあります。とくにこれは下記の条件にあてはまるような、審査に落ちた理由がわからない人におすすめです。

• 正社員で勤務年数が3年以上ある
• クレジットやローンの借入総額が少ない
• クレジットやローンの支払い忘れがまったくない

ただし、新たに審査を申し込むカーリース会社と提携している信販会社が、前回のカーリース会社の提携先と同じなら、再び審査に落ちる可能性が高いため注意しましょう。

■対策4.車両金額を下げる

リース車の車両価格を下げることで審査に通りやすくなる可能性があります。たとえば、車両価格300万円の車種を選んで審査に落ちた後、200万円の車種に変更するといった具合です。これにより、リース金額が少なくなる分、前回の審査よりも通りやすくなります。ただし、車両金額を下げても、必ず審査を通るわけではない点に注意しましょう。

まとめ：一般的な生活をしている方なら、審査に不安を感じすぎなくても

この記事では、「カーリースと審査」をテーマにお話ししてきました。そのポイントを振り返ってみましょう。

• 審査なしで利用できるカーリース会社は基本ありません。ただし、信販会社よりも審査がゆるめな独自審査を採用しているカーリース会社はあります。
• 独自審査のカーリース会社は、車種が限られる、中古車しか使えないといった制約がある可能性があります。
• 主な審査基準は 、年収、職業や勤務年数、個人の信用情報などです。それぞれのカーリース会社で審査基準は違います。
• カーリースの審査に通るためのコツは、「クレジット払いやローンの支払い忘れをなくす」などです。
• カーリースの審査に落ちたときの対策は、「連帯保証人を立てる」「頭金を支払う」「車両金額を下げる」などです。

はじめてカーリースの審査を受ける方はご不安を感じるかもしれません。ただ、一般的なレベルでクレジットやローンを利用しているなら心配しすぎず、まずは審査を受けてみましょう。

その際は、インターネット上で審査を受けられるコスモMyカーリースがおすすめです。「国産全メーカー・全車種から選べる」などの魅力がいっぱい、くわしくは公式サイトをチェックしてみてください。