残価設定ローンとは?カーリースとの違いについても解説!

残価設定ローンはお得に利用できるケースもありますが、人によっては通常のカーローンやカーリースを選んだ方がお得になるケースもあります。今回は残価設定ローンについて詳しく解説しているので、正しい選択ができるよう参考にしてみてください。

残価設定ローンとは

残価設定ローンについて調べている女性

残価設定ローンは車の将来的な評価額(車両購入価格の20~50%)を「残価」として設定し、車両購入価格から残価を差し引いた金額をベースに月々返済していくカーローン制度のことです。

一般的に3~5年の支払期間を設定し、支払いの最終回には次の選択肢が用意されています。

  • 新車に乗り換える
  • 残価を支払って車を買い取る
  • 車を返却する

カーリースと似ている部分もあるため混同されがちですが、残価設定ローンとカーリースには明確な違いがあり、メリット・デメリットも異なるので後ほどご紹介します。

ちなみに、残価設定ローンは「残価設定型クレジット(残クレ)」とも呼ばれています。

通常のカーローンとの違い

残価設定ローンと通常のカーローンとの大きな違いは、前述した残価を設定するか否かです。

通常のカーローンは残価を設定しません。頭金を除いた車両購入価格の総額(諸費用含む)を、銀行や信託会社から借入し、その後はカーローンの規定にしたがって月々の返済を行います。

残価を設定しない通常のカーローンは、月々の返済額は残価設定ローンよりも高くなる傾向があります。しかし、銀行のマイカーローンであれば残価設定ローンよりも借入金利が低いため、支払総額は安くなるのが通常のカーローンのメリットです。

残価設定ローンとカーリースの違い

残価設定ローンとカーリースの違いを説明する営業マン

それでは、残価設定ローンとカーリースの違いをご紹介します。

違い①月々の支払金額

残価設定ローンとカーリースは、どちらも残価を設定した上で月々の支払金額が決まります。ただし、カーリースには車両購入価格だけでなく車検など定期的なメンテナンス費用や、自賠責保険・自動車税なども含まれます。

したがって、同じ車種を同じ契約期間で購入した場合、カーリースの方が月々の支払金額は高くなる傾向があります。ただし、カーリースの方が長期で契約できることが多く、その場合は月々の支払金額が残価設定ローンよりも安くなります。

違い②車の維持費用負担

前述の通り、カーリースには定期的なメンテナンス費用などが月々の支払金額に含まれています。一方、残価設定ローンはあくまで車両購入価格に対するカーローン制度なので、車の維持費用に関しては自己負担です。

違い③契約満了時の選択

残価設定ローンの支払期間が満了を迎えると、「新車に乗り換える」「残価を支払って車を買い取る」「車を返却する」という選択肢があります。

それに対してカーリースの契約満了時は「車を返却する」のが基本となります。これは、カーリースは車を購入するのではなく、月々固定の金額でレンタルするサービスだからです。ただし、カーリース会社によっては「乗換え」「再リース」「買取り」という選択肢のあるサービスも存在します。

残価設定ローンのメリット・デメリット

残価設定ローンのメリットデメリットを調べるカップル

残価設定ローンを契約するにあたっては、メリット・デメリットを知り「自分にとってお得なカーローン制度かどうか」を見極めるのが大切です。ここでは、残価設定ローンのメリット・デメリットをご紹介します。

残価設定ローンのメリット

  • 通常のローンに比べて月々の支払金額は安くなる
  • あらかじめ残価を設定するため一定の買取り価格が保証されている
  • 3~5年のスパンで乗換え可能なので常に新型車に乗れる

残価設定ローンでは、車両購入価格から残価を差し引いた上で月々の支払金額が決まります。そのため通常のカーローンよりも月々の支払金額が安く、手が届きづらい車に乗れる可能性が高くなります。

残価設定ローンのデメリット

  • 金利が高めなので銀行のマイカーローンよりも支払総額が多くなる
  • 自動車販売店や車種によって走行距離に制限がある
  • 車を所有したことにならないためカスタマイズは原則禁止である
  • リセールバリューの高い車は損をする可能性がある

残価設定ローンではあらかじめ残価を設定するため、リセールバリューの高い車であってもその恩恵を受けることができず、損をする可能性もあります。また、残価設定ローンでの購入は「車を所有したことにならない」という点に注意が必要です。

残価設定ローンの利用がおすすめの人

残価設定ローンがおすすめの人について説明する営業マン

残価設定ローンはどのような方におすすめなのか。自分の状況・要望と照らし合わせ、残価設定ローンが自分にとってお得かどうかを見極めましょう。

定期的に新車に乗り換えたい

3~5年のスパンで新車に乗り続けたいという方にとって、残価設定ローンは最適なカーローン制度です。「支払期間が満期になったら車を売却、新車で新たに残価設定ローンを契約する」というサイクルで新車に乗り続けられます。

特定のメーカー・車種のファン

残価設定ローンで新車に乗り換える場合、原則として同じメーカーの車種から選ぶことになります。そのため、特定のメーカーや車種を愛しているファンの方にとって、残価設定ローンは魅力的なカーローン制度です。

銀行のマイカーローン審査に通らない

銀行のマイカーローン審査に通らなかった方でも、残価設定ローンの審査に通るケースがあります。これは銀行と信託会社で審査基準が異なるためです。ただし、「必ず審査に通る」という意味ではないので注意してください。残価設定ローンにも厳しい審査が設けられているので、「審査が甘い」わけではありません。

月々の支払金額を抑えたい

車両購入価格から残価を差し引く残価設定ローンは必然的に月々の支払金額が安くなり、条件によっては10,000円前後も安くなることもあります。

残価設定ローンの利用をやめた方がいい人

残価設定ローンをやめた方がいい人について説明する営業マン

ケースによっては残価設定ローンにメリットを感じられない人もいらっしゃいます。次のような要望をお持ちの方は、残価設定ローンではない選択を検討してみてください。

車をカスタマイズしたい

残価設定ローンは、通常のカーローンと同じように借入・返済を行います。しかし、通常のカーローンと決定的に異なるのは「車をカスタマイズできない」という点です。

これは自由にカスタマイズされると残価金額を保証できなくなるからです。したがって「車をカスタマイズしたい」という要望をお持ちの方には、残価設定ローンは向いていません。

ただし、純正品に限りカスタマイズを許容している場合があるので、詳しくは残価設定ローンを提供している自動車販売店にご相談ください。

低金利でローンを組みたい

銀行のマイカーローンなら、1.5~2.5%ほどの金利で利用できます。一方、残価設定ローンの金利は3.5~8.0%ほどなので、銀行のマイカーローンに比べると高金利です。実際にどれくらい違うのか、マイカーローンと残価設定ローンの支払金額を計算してみました。

<車両購入価格300万円(税込)、頭金ゼロ、3年契約、元利均等の場合>

  銀行のマイカーローン 残価設定カーローン
金利 1.5% 3.9%
借入金額 300万円 300万円
残価設定 100万円
月々の支払額 8万5,274円 6万3,885円
支払回数 36回 35回
月支払いの総額 306万9,879円 223万5,975円
残価 100万円
残価分を支払って車を買い取る場合 323万5,975円

このように、月々の支払金額は残価設定ローンの方が安いのですが、残価分を支払って車を買い取る場合、最終的な支払総額には約16万5,000円の差が生じます

銀行のマイカーローン審査に通る見込みがあり、かつ月々の支払金額が20,000円ほど高くなっても良いという方は残価設定ローンよりも銀行のマイカーローンがおすすめです。

最終的に自分のものにしたい

残価設定ローンでは、自分のものにするためには契約満了時に残価分の金額を一括で支払う必要があります。

まとまった費用を用意できる方は問題ありませんが、通常のカーローンと比べるとハードルが高いといえます。

残価設定ローンよりもカーリースの方がお得?

カーリースで車を契約した女性

残価設定ローンよりも、お得に新車に乗れるのがカーリースです。カーリースは月々定額の料金で新車に乗れるサービスであり、次のようなメリットがあります。

頭金がかからない

カーリースは基本的に頭金を必要とせず、月々定額の料金だけで新車に乗れます。一定の頭金を必要とすることが多い残価設定カーローンよりも、「気軽に乗れる」のがカーリースです。

ただし、「頭金を出して月々の支払金額を抑えたい」という方は、サービスの規定に応じて頭金を支払うこともできます。

月々の支払を一定にできる

車の維持には車検や法定点検などのメンテナンス費用、自賠責保険や自動車税などの諸経費が定期的に発生します。自賠責保険や自動車税などは毎回固定の料金ですが、メンテナンス費用に関しては点検・修理内容によって料金が変動します。

カーリースならそうした変動費も料金に含めることができるため、月々の支払金額を一定にできるメリットもあります。

長期契約ができる

残価設定ローンでは3~5年契約が基本なので、「同じ車を長期で乗り続けたい」という方にとっては不向きです。一方、カーリースなら3~5年の契約はもちろん、7年・9年といった長期契約も可能ですので、月々の支払金額を抑えられます。

車がもらえるプランもある

カーリースの中には、契約満了を迎えると車がもらえるプランを提供しているサービスもあります。基本的に長期プランになりますが、最終回で残価分を支払うなどの費用は発生しません。

「コスモMyカーリース」なら月々10,000円台~新車に乗れる

コスモMyカーリースの画像

最後に、月々10,000円台~新車に乗れるコスモMyカーリースについてご紹介します。残価設定ローンよりもカーリースに魅力を感じた方は、コスモMyカーリースについてぜひ知ってください。

国産全メーカー・全車種から選べる

コスモMyカーリースで契約する車は、国産の全メーカー・全車種から選べます。「残価設定ローンでも手が届かない」といった車種も、コスモMyカーリースなら長期契約で月々の支払金額を抑えて乗ることができます。

お近くのコスモ石油サービスステーションで契約できる

コスモMyカーリースは、全国にあるコスモ石油サービスステーションでも契約できます。カーリースでは契約時の商談だけではなく、納車後もメンテナンスなどで定期的に足を運ぶことになるため、契約店舗が自宅付近にあると便利で安心です。

「そういえば、近くのコスモ石油にコスモMyカーリースの看板があったな」という方は、ぜひチェックしてみてください。

お近くのコスモ石油サービスステーションでコスモMyカーリースが利用できるか調べたいという方は、こちらのページからお調べいただけます。

9年リースなら車がもらえる

コスモMyカーリースが提供している9年リースなら、契約満了時に車がもらえます。車を長期で乗り続け、最終的には自分のものにしたい方にとってはかなり魅力的なプランです。

以上のように、コスモMyカーリースなら月々10,000円台~新車に乗れて、しかも魅力的なサービスが満載。また、「コスモ石油サービスステーションで入れるガソリン代が契約期間中ずっとお得※」などもコスモMyカーリースならではの特典です。

「残価設定ローンよりもカーリースの方が良いかも」と感じた方は、コスモMyカーリースの利用をぜひご検討ください。

※コスモ・ザ・カードなど指定のカードで給油した場合(月間100Lまで)

まとめ

残価設定ローンとカーリースを比較する年配夫婦

一般的にお得と言われている残価設定ローンですが、実際は利用する方によって向き・不向きが分かれます。また、「車を所有する」ことにこだわりがなく、車を利用する方法を探しているのであれば、残価設定ローンよりもカーリースの方がお得なケースが多いでしょう。

「残価設定ローンで月々の支払金額を抑えたい」という方は一度立ち止まって考え、「カーリースで車を利用する選択」について検討してみてください。

高田樫央

【プロフィール】
高田 樫央トヨタ系大手サプライヤーの海外工場にて、新機種開発部門と通訳部門として4年間従事。2機種の立ち上げに携わる。2013年3月に夫婦でフリーライターに転身。IT系オウンドメディアを中心に、累計10,000本以上を企業に提供。

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