カーリースで損しないために。知っておきたい注意点とは?

「カーリースで損をする」という意見が気になる人向けのコラムです。「カーリースで損をする」といわれる理由に加えて、カーリース向きのタイプかを判断するポイントを解説。契約時の注意点も説明しています。

「カーリースで損をする」は本当?否定意見を検証

大きな手でお金を搾り取られる人

車を購入した場合と比べて「カーリースで損をする」主な理由としては、次の3つが挙げられます。

  1. 1. 総支払額が高くなる
  2. 2. 返却時に追加料金がかかることがある
  3. 3. 中途解約できない

これらは具体的にどんな内容なのか、また、カーリースで損をするというのは本当なのかを考えていきます。

「カーリースは総支払額が高いから損する」は本当?

「カーリースの総支払額」と「車の購入費用」を比べると、カーリースの方が高くなる。だから、カーリースは損をするという意見が見られます。ここでいう「カーリースの総支払額」とは月額料金に契約月数を掛けた金額のことです。

例:月額料金3万円×契約月数36カ月(3年)=総支払額108万円

たしかに表面的に見ると「カーリースの総支払額」の方が割高になるケースもありますが、これは次の費用がカーリースの料金に含まれているからです。

  • 自賠責保険料
  • 車に関する税金(重量税、種別割、環境性能割など)
  • 車検費用
  • メンテナンス費用
    * 月額料金に車検やメンテナンス費用が含まれるかは、カーリース会社やプランによります。

車を購入した場合は、これらの費用を所有者自身が支払うことになります。これを踏まえると、「カーリースの総支払額」と「車の購入費用」どちらが安いかはケースバイケースといえるでしょう。

たとえば、車検やメンテナンスで安い業者を使っていれば、車を購入したほうが割安なケースもあります。また、 車両本体価格から予定残価を差し引いて月額料金を計算することでカーリースのほうが割安なケースもあります。

さらにいうと、カーリースの月額料金の設定は業者ごとに違います。このような事情を考えると、カーリースと車の購入でどちらが安いかは、カーリースの月額料金を確認したり、車を購入した場合の費用を計算したりしてみないと、わからないのが現実なのです。

「カーリースは追加料金がかかるから損する」は本当?

結論から申し上げると、カーリースでリース車の返却時に追加料金を請求される可能性があるのは事実です。ただし、必ず追加料金がかかるわけではありません。

まず前提として、カーリースには次の2種類があります。

  • 契約満了後に車を返却するプラン
  • 契約満了後に車をもらえるプラン

返却時に追加料金がかかるのは、上記のうちの「契約満了後に車を返却するプラン」のほう。返却時に次の追加料金が発生する可能性があります。

  • 残存価格の差額:あらかじめ設定していた残存価格と契約満了時の査定額の差額
  • 原状回復費:車の傷や破損などを直すための費用
  • 超過走行分の精算:契約の走行距離を上回った場合に必要な精算金額

もちろん、車の残存価格の差額がなければ追加費用はありません。また、車に傷をつけずに乗っていたり、契約した走行距離の範囲内で使っていたりすれば、追加料金がかかることはありません。

仮に、追加料金が発生したとしても、すべて理由があることですから「カーリースで損をした」ということにはならないでしょう。

また、車を購入した場合でも、車に傷がつく、走行距離が長くなるといったケースでは車の評価が下がります。そう考えれば、「追加料金が発生する=カーリースで損をする」ことには、ならないのではないでしょうか。

「カーリースは中途解約できないから損する」は本当?

一般的に、カーリースの契約は中途解約できないのが決まりです。このくくりによって「カーリースで損をする」こともあるので注意しましょう。

「カーリースは中途解約できない」といっても、あくまでも原則です。たとえば、引っ越しやご病気などでカーリースの契約継続が難しくなることもあるでしょう。やむ得ない事情があれば、「中途解約金(違約金)を払うことで解約できる」と定めているカーリース会社もあります。

具体的に、中途解約金がいくら必要になるかはカーリース会社ごとに違いますが、一例では「残りのカーリース料金を支払うことで解約できる」といった内容です。たとえば、3年契約の2年6カ月段階で解約が認められた場合、残り6カ月分のカーリース料金を支払うといった具合です。
* 実際には、解約予告期間が必要になることも考えられます。

このように中途解約によってまとまった中途解約金が必要になることもあり、「カーリースで損をした」と感じる人がいてもおかしくないでしょう。とはいえ、カーリースは契約満了まで利用されるケースが大半のため、「カーリースで損をした」と感じるのはごく一部の方と考えられます。

なお、カーリースの中途解約が心配な方は、契約期間を短めに設定するとリスクが軽減されます(例:3年契約など)。

カーリースの利用で損する?得する?かは5つのポイントで判断できる

高評価と低評価を示す手の上に立つ男性

カーリースを利用することで、損をするか得をするかはその人のタイプによります。 次の5つのポイントを参考に、自分はどちらのタイプか考えてみましょう。

ポイント1.初期費用

手元資金や貯金が十分でない方は、「カーリースの利用で得をする」可能性が高いでしょう。理由は、頭金や初期費用なしのカーリースを利用すれば、手元のお金を温存できるからです。

車に関する費用に限らず、生活しているなかで急にお金が必要になることもあるでしょう。そのときのために、ある程度のお金が手元にあると安心です。

また、ローンで車を購入した場合は、直接的な金利負担がありますし、車検や税金納付のタイミングでまとまった出費が必要になります。カーリースの場合は手数料負担が発生しますが、車検費用や各種税金も月額料金に含めることができるので、家計の管理も安心できるでしょう。

ポイント2.運転技術

車にしょっちゅう傷をつけているような運転技術の低い方は、「カーリースの利用で損をする」可能性があるので注意しましょう。前述のようにリース車を傷つけたり、壊したりすれば、返却時に原状回復費用が発生します。

ただし、「車を購入すれば損をしない」ということではありません。車を傷つけたり、壊したりすれば、こちらも修理費用が発生することも考慮しましょう。

ポイント3.走行距離

車で長距離通勤をしている方や長距離ドライブが趣味の方は、超過走行分の精算で「カーリースで損をする」可能性もあります。

では具体的に、カーリースではどれくらいの走行距離を選べるのでしょうか。コスモMyカーリースの場合、次の3つの走行距離を選ぶことができます。

  • 月500km(年6,000km)
  • 月1,000 km(年1万2,000km)
  • 月1,500 km(年1万8,000km)

最長の契約距離の月1,500 km を30日で割ると、1日あたり50kmになります。たとえば、毎日片道25㎞以上の走行をすると、超過料金が発生するイメージです。とはいえ超過料金は、使った分を適正価格で相殺するものですので、厳密にいうと「カーリースで損をした」わけではありません。この点は理解しておく必要があるでしょう。

ポイント4.車の必要性

カーリースで損をするといわれる理由のひとつに「中途解約できないこと」がありました。ただ、車がないと生活できない地域で暮らしている方などは、大都会に引っ越さない限り車が必須のため、中途解約のリスクは低いでしょう。

そう考えると、暮らしていくうえで車が必須の方は、中途解約で損をすることに神経質になる必要はないと思います。これに対して、近いうちに遠方に引っ越しする、家族構成が変わるなど人生に大きな変化がある方は、中途解約について慎重に考えるのが賢明です。

ポイント5.カスタマイズ

リース車を改造してしまうと、元に戻すのに原状回復費が発生します。そのため、車をカスタマイズするのが趣味という人は、カーリースを選択することで損をする可能性があります。カスタマイズが趣味の方は、車を購入した方がよいかもしれません。

カーリースで損をしないための注意点

大きな!を手の上にかざす男性

ここまでの内容をお読みになって「自分はカーリースで得をするタイプ(あるいは損をしないタイプ)」と感じた方は、次の注意点を意識しながらカーリース会社を選ぶと失敗しにくいと考えられます。ぜひ、ご参照ください。

注意点1.年単位の契約を選ぶ

カーリースには「初期費用がかからない」というメリットがありますが、 だからといって月額料金が高くなってしまえば損をしてしまいます。カーリースは契約期間が短くなるほど月額料金が割高になり、損をする可能性が高まります。

一般的なカーリースの契約期間は3年以上です。これに対して1年未満など、短めの契約期間を設定するカーリース会社もありますが、他社との比較で料金が割高になっていないかチェックしましょう。

注意点2.頭金やボーナス払いありの月額料金でないか注意する

カーリース会社を比較する場合は、表示されている月額料金が「頭金やボーナス払いあり」の設定になっていないかをチェックしましょう

もちろん、納得したうえで頭金やボーナス払いを設定すること自体は問題ありません。頭金やボーナス払いの設定になっていることに気づかず、「月額料金が安い」と飛びつくことは避けましょう。

注意点3.残価精算や超過料金などについて意識する

カーリース会社と契約するときは、残価精算・原状回復費・超過料金について担当者から説明を受けたり、これらについて記された書面を渡されたりするのが普通です。

カーリースで損をしないためには、これらの説明を聞き流すのではなく、強く意識する、疑問があれば確認するといったことが大事です。これにより、走行距離をこまめに気にする、リース車を大切に扱うといった意識が高まり、カーリースで損をするリスクが軽減しやすくなります。

まとめ:カーリース利用で得する人は、コスモMyカーリースへ!

賛同を示す数多くの手

ここでは「カーリースで損をする」という意見が気になる人向けに解説してきました。 その要点は次のとおりです。

  • まず「カーリースは総支払額が高いから損をする」という意見についてですが、カーリースの月額料金には、自賠責保険料や車に関する税金などが含まれています。これを加味すると、車の購入と比べてカーリースが割高とは必ずしもいえません。
  • カーリースでは、リース車の返却時に追加料金を請求される可能性があります。ただし、この追加料金は、契約した走行距離内におさまるよう努める、リース車を大切にするといった意識を持つことで抑えやすくなります。
  • 「カーリースは中途解約ができないから損する」については、慎重に考える必要があるでしょう。やむを得ない事情があれば中途解約できることもありますが、その場合でも違約金が必要になります。
  • カーリースの利用で損をするかを判断するには、いくつかのポイントがありました。なかでも重要なのは、手元のお金が十分あるかです。 この部分で不安がある方はカーリースを利用して手元資金を温存することをおすすめします。
  • カーリースで損をしないための注意点としては、「3年契約など年単位の契約を選ぶ」「月額料金が頭金やボーナス払いになっていないか注意する」「残価精算や超過料金などについて意識する」などがありました。

このコラムをお読みになって、「カーリースで損をするという不安がなくなった!」「自分はカーリース向けのタイプだ!」と感じた方は、コスモMyカーリースの「お試し見積り」を利用してご希望の車種・条件で月額料金がどれくらいになるか確かめてみましょう。

本間貴志

【プロフィール】
本間 貴志編集ライター。WEBライティング実務士。ビジネス書の編集会社、アスラン編集スタジオを経てフリー。ZUU、YANUSY、MONEY TIMESなど大手WEBメディアで活躍。車をテーマにした記事も数多く執筆。信頼性のあるデータに基づいた記事が得意。

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